その後*プライドにてVista対応のAcronis(ハードディスク引っ越しソフト)が6000円ほどすることを確認し、さらに西に進んで室見川に至る。日が暮れて時雨れたりする中を戻ってきて、西の空の雲間に三日月と金星が輝いているのを見る。以前Canon EOS Kiss digitalにFD 135 mm F2をつけて撮像試験を行ったのと同じ「三日月撮像試験ベンチ」で撮像試験。
これまで月・惑星の撮像ではフォーカスの微調整とミラーショックによるブレが問題であった。G1のプレビュー機能を使うと、撮像対象を明るく表示し、さらに画面中央の拡大像をみながらフォーカスを当てることができる。大きなLCDスクリーンで拡大できると、正確なフォーカスを迅速に得ることができる。これは光学式ファインダーでは到達できないメリットであろう。
ミラーショックの方は、月は明るいので、撮像感度を上げてシャッタースピードを早くしてなんとか回避できないこともなかったが、その分画質を犠牲にしていたのである。一方、惑星は暗い分ある程度積分時間が必要で、しかもあまり長くしすぎると天の日周運動で像が移動するから、もろにミラーショックで撮像系の振動が減衰していく時間が撮像時間と重なってしまう。三脚にオフバランスをつけたり、ミラーアップしたり、かなり繊細な技巧を凝らしてもなかなか難しかったのである。しかし、G1にはレリーズの度に跳ね上がって撮像系を振動させるミラーがないのと、new FD 500 mm F4.5Lと較べて一回り以上小さなnew FD 300 mm F4Lは、風に吹かれてのブレも少ない(ベビー三脚とのバランスの問題が大きいのであるが)。有線のリモートコントローラーでレリーズするとほぼ無振動で撮像できる。途中雲の中に入った月の出待ちのタイムロスも含めて10分あまりで感度設定その他の設定を変えて撮影し、よい条件を探索できたのはなかなか仕事のできるカメラであるということだ。
G1のLCDスクリーンでの現場チェックの限りでは、new FD 300 mm F4L、new FD 50 mm F1.4 S.C.C.ともに星像試験は合格である。
現在new FD 500 mm F4.5Lは、フォーカシングチューブ(と絞りユニット)を取り外し、EOS用の光映舎のアダプターチューブをつけて、さらに1.4×テレプラスで700 mm相当のレンズとして使っているわけであるが、はたしてこれをもとのFDマウントに戻してG1で使うとカワセミを撮るうえでの標準レンズとして使える期待が出てきた。反面、「年のせいか運搬も大変になったでしょう、そろそろ500 mmは卒業してnew FD 300 mm F4Lでお撮りなさい」というような「天命」を悟るべき時が来ているかもしれない。
本ブログではamazon associate広告を利用しています。