Lumix DMC-FZ10

 かつて、フィルムカメラとデジカメ(Canon PowerShot G-1)を併用した時期があって、雪崩を打ってデジカメ依存率が高くなり、フィルムカメラを使わなくなってしまったのであった。その原因は、フィルム代、現像代、フィルムスキャナーに通す時間のコストであった。この時には、35-105 mmというG-1の守備範囲以外は、銀塩カメラレンズに頼っていたわけである。
 そして、次の段階では、一眼レフ式のデジカメ(FinePix S1pro)がG-1と銀塩カメラ+レンズに取って代わったのであった。この時には、G-1の起動シーケンスのゆっくりさやバッテリーの運用時間の短さなどが問題になったと記憶する。S1proからD60へ転換する頃には、S1proとともに銀塩カメラも売り払うくらい、D60ですべてがカバーされることを確信していたわけである。ハイスピードなオートフォーカスやマウントアダプターを介した非EOSマウントレンズ使用のしやすさなどが主な理由となったのであった。
 長崎では、D60はホテル待機で、会場への行きかえりのバッグに入って街に出たのはLumix DMC-FZ10であった。すっと取り出してすばやく起動させてスナップでき、T* Sonar 135 mm1本よりも軽い上に、装備している28-420 mm ISズームは筆者のD60の交換レンズレパートリーのほとんどをカバーしているし、バッテリーもそこそこのスタミナなので、街歩きには最適である。ひょっとすると今日のロケあたりからEOS D60を完全に代替してしまうのではないかという予感がしていた。
 どうせ中古なのだし、マウンテンバイクの荷台にはだかで放り込んでいく、というような使い方が理想なのだが、やっぱり貧乏人にはそういう思い切った使い方は無理である。それでも、走行中に片手で撮影というのは、FZ10ならやってできないわけでもなさそうであるが、露出やフォーカスをマニュアルにしたままでオートのつもりで撮っていたりするので、まだまだ使われている状況なり。そのような、FZ10ユーザーとしての自分に完全に信頼できるわけではない現在、D60を完全にリプレースするものではないのである。
 結果を見て空の青さはさすがにライカレンズの…などと野暮は言わないつもりであるが、全体として悪いはずもなし。ただ、細かいところでは露出オーバーのところで色がとんでしまう感じとか、割と暗めの灰色ベタ一面のところに入る色相のあるノイズに、何となく以前使ったDMC-F7を思い出したりするあたりがパナソニック風味なのかもしれない。
 

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