内之浦→鹿屋

振り返ればコスモピア
 係長さんに促され、バスの時刻よりも10分ほど早めにコスモピアを退去、振り返ってコスモピアを撮影し、本通りの「国民宿舎前」バス停に向かう。親子パラボラが暮らしにとけ込んだ町、内之浦町 13:00(大隅時間、JSTでは13:07)バスで出発。最後部に席をとって、カメラのレンズを望遠に付け替える。小串へと上り坂を上がっていく途中で、半曇りガラスの窓を開けて山の稜線のパラボラを狙うが、道端の背の高い木々と車体の揺れに阻まれてなかなかうまく撮れず。内之浦湾の写真も結局撮らずじまいで、これはオートフォーカスの利く広角ズームがほしかった一瞬であった。コスモピアが、内之浦湾がみるみる小さくなっていく。カメラがパンしていって、霞んで消えてしまう雰囲気は、「惑星ソラリス」のエンディングにも似ていると感じる。旅という非日常の生活の中で、毎日毎日が新しい出会いと別れの繰り返しで少しセンチメンタルになっていたかもしれない。
 13:50 JST頃、バスは途中の高山でトイレ休憩。バスの運転手さんと世間話。内之浦町在住の方なので、ロケット打ち上げは毎回見ているそうだ(うらやましい)。ミューロケットのときは家がびりびり震えるほどで、夜の打ち上げのときは閃光が見えたという。内之浦町町民の方々は、毎日親子パラボラに見守られて暮らしている上に、打ち上げともなれば、固体ロケットモーターの轟音を体感できる素晴らしい環境に恵まれていることが判明。娘さんが福岡の姪浜の学校の寮に寄宿しているので、福岡へは時々様子を見に来る由。一生に一度行けるかどうかというような悲壮感を持ってやって来た筆者とは違って、福岡なんてそんなに遠いとは感じていらっしゃらないのであろうな。 14:00 JSTちょうどに高山を出発、14:40頃終点鹿屋バスセンター着。運転手さんに挨拶して下車。「またいらっしゃい」と言われ、大きくうなづいて下車したものの、次のチャンスは一体いつになるであろうか?

本ブログではamazon associate広告を利用しています。