以前、本で読んだ時には、その原因究明のされ方とか、原因そのものとかに興味があって、それなりに時系列に沿って手に汗握りながら(たしか蒸し暑い時期であったので)読んだ記憶あり。トムハンクスが地上に残る役柄の、「人類月に立つ」シリーズもあったような気がする。
アポロ11号を題材にした「月のひつじ」でもそうなのだけど、アストロノーツとNASAスタッフの奮闘だけ描いたのでは*roject Xになってしまうし、原因の究明とか解説をCGで見せるのなら*iscoveryチャンネルになってしまうし、ノンフィクションなのだからめったやたら事実に反するストーリーを放り込めるわけではないし、娯楽映画としては登場人物の描写の深さ、とか取材の緻密さが見どころになるのかもしれない。もちろん、奇跡の生還は、それ自体感動を与えてくれるドラマであるけれど、この映画では宇宙飛行士の家族から見たアポロ13号というのが、なかなかうまく描けていると思われる。打ち上げ前の不吉なシャワーシーン(ここの部分のために成人指定になっていると思われる)とか、最後のシーンの笑顔がものすごくよかったですよ、奥さん。
時代考証としては、L. Johnson Space Centerの管制ルームのNASAのエリートスタッフが70年代ファッションで吸いまくるたばこの銘柄とか、報道陣の使っているカメラとかにも気を配っていて、楽しめる映画である。