計算量の爆発との戦い

 最近,系統推定のソフトの計算量の爆発と戦っているんですけど,給料日がきて「金回り」がよくなった今日この頃,丸善で三中 信宏:生物系統学,東大出版会,1997,5600円+TAXを買いました。いわゆるphylogeticsに関するカタい内容とは裏腹に水戸納豆やら釣魚大全やらJohn Cage(現代音楽家)の楽譜まで登場するというスーパーな本です。なお,三中さんは,早川書房『S. J. グールド:ニワトリの歯―進化論の新地平』の訳者でもあり,系統学と分類学は違うと主張して「伊達騒動」「小田原評定」「加波山事件」の首謀者としてご活躍らしいです。結構ヘビーだけど,面白くてやめられない。
 一番胸につきささったフレーズは…「私のような国立研究所(引用者注:農水省農業環境技術研究所)研究員は,(中略)ともすれば研究上の話し相手にも事欠くことがまれではありません。日常化した精神的な閉塞と幽閉から脱却するための蜘蛛の糸として,インターネットの恩恵を私は毎日うけています。(同書,プロローグ,p. ixより引用)」でした。…雨音ちゃんみたいでしょ?

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