辻畑隆子《風.間問う》

 食べ終わって、加部島からの帰途、呼子港に回り道してもらう。呼子港から出航するクジラのジーラで海中探検したのは、もう20年も前のことであるが、いか道楽の前の海岸からジーラの健在を確認して、また海中散歩をしたくなったわけではない。
途中渋滞でほとんど進まなくなったので、単独で徒歩で移動して撮影。
 以前唐津信用金庫呼子支店の区画の隅に建っているのを紹介されたブログを拝見したことがあってGoogle streetviewでも確認していたが、作者の国内設置作品のページには紹介がなく、滋賀県佐川印刷の同名異体が掲載されているのみである。昨晩確認したところ呼子支店は廃業してしまったということで、廃業に伴なう撤去があったのではと心配したが、建物には山田整形外科病院が入り、彫像はそのまま残されていた。潮風にさらされ、メインテナンスが入念にされているとも言い難いがひどく傷んでいるわけでもない。
 建物の入口でこちらの様子をうかがっている高齢者男性に気を使いながら撮影。花崗岩の台座は高さ100 cmほどあって、全体像は見上げるようなアングルで撮影することになる。ちょうど光の回りも申し分なく、《開》と同じモデルなのであろうかと考えながら数カット撮影。
 もし後日手持ちストロボで比較明合成画像を撮りに来るとしたら(唐津駅からでもかなりのアップダウンが20 km以上はあって、とても豆御殿号の輪行で乗りつけることなどできそうもないが)、三脚でカメラを2 mくらいの高さに持ち上げないと体型のバランスが整いそうにない。また、深夜にこっそりやるとしても、病院の玄関でストロボをペカペカ光らせて大丈夫かという2点が気になった。


 後日記(2020.8.30)>この日から2019年11月までの間に、この彫像は撤去された。その跡はデイケア施設の駐車場の拡張スペースとなったのだった。唐津信用金庫の他の支店に移設された可能性もあるが、敷地ごと山田整形外科病院が買い取られてしばらくそのままになっていたのだとすれば、実はあの時が辻畑隆子作品のオーナーになるチャンスであったのかもしれないと思うようになった。
 後日記(2024.4.6)>ほど近い私有地に移設されていることが判明した。

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