マイティサーヴァントの手帳・ノート術(2)

 一昨日まん中の子が部屋で掃除機をかけているなと思ったら、長らく貸したままになっていた「執事の手帳・ノート術」が返却されてきたので、昨日再度通読した。
 昨年12月に通読したのを参考に準備実行してきた手帳・ノート術が一応落ち着いたところで、あらためて読み返すと著者新井直之氏の提唱するものから少しずれて定着してしまったこともあったのに気がついた。
 筆者は、少し先の予定を月ごとのガントチャートに記入して、締切から逆算した仕事をステップごとにまん中の子にもらった手帳に書いていた。毎日達成したステップに済マークを朱書していくのは達成感があった。ところが、新井氏の提案は手書きを避けてリマインダーで管理しようということだった。たしかに、手帳でタスク管理をしていると、一日の枠からやるべきことがあふれるのを恐れ、細かいTODOに分解できないあまり、抽象的すぎてうまく解決できない問題が残りやすかったことに気がついた。たとえば、年末から画像検索しても見当たらない「Escherの欄間」はずっと未実行で残っていた課題であった。
 リマインダーなら、いくらリストが長くなっても大丈夫である。一口サイズに細切れにしたタスクをどんどん入れてみるが、予想ほど多くはならない。手帳であると、今日一日分だけのリストを書くところだが、リマインダーのタスクのリストは未来に向かってスタックしておくことができる。締切があるものは締切を明記してそれまでにこなせるようがんばるとして、それ以外のものは、時間がある時に優先順位順にどんどんこなしていくことにしておけばよい。すなわち、リマインダーのメリットは、仕事を入力する時に一緒に段取りも考えて記録しておくことで時間の局所的な最適化が見えるところにあることだろう。これは大いに活用しなければなるまい。たとえば「オンラインのEscher作品集を探す」「その中から欄間にできそうなEscherの図柄を探す」「ダウンロードして拡大して下絵を作れそうなのを探しておく」「下絵を貼った板から加工を始める」と戦術を分解したのを一つずつたどっていくとクリエイティブな方向が見えてきそうである。
 一方、もう少し大局的な方向を定める戦略は、(新井氏の提言にはないのだが)月ごとのガントチャートで、プロセス全体が達成できたら小さな印鑑を押してターミネートして満足感を味わい、できなかったものは次の(月の)ページに続けるのがどうも気に入ってしまった。今抱えている仕事の全体を朝な夕なに俯瞰して、大局的な最適化ができたように思う。新井氏流にはメモ欄になりたい自分に向けた箴言などを書き付けた薄い手帳を使うことが推奨されているが、筆者は歳のせいか自己暗示に対する耐性ができてしまったようで、むしろイベントドリブンな目標が見えるほうが奮い立つのかもしれない。United Beeのガントチャートノートは、今年の1月からはじめて1か月ごとに見開き2ページずつ使っていくと2020年の6月まで使える。amazon.co.jpで買うと送料のほうが高くつくのが要注意である。
 また、会議面談などにはMnemosyneのA5サイズメモパッドを少し高級感のある専用カバーつきで持っていって使っている。これは新井氏が体験から編み出した素晴らしいアイディアをそのまま利用させてもらっている。会議前の準備では、恩師に貰った太書きの万年筆でパッド1枚以内に質問事項などをチェックボックスをつけて列挙し、話の展開を頭の中で予想・整理しながら、話題に出てきそうな関連事項などもメモしておくと、話題が散漫にもコヒーレントにもなりすぎず、適度なバランスを保ちやすい。また、このカバーにはガントチャートを挟んでおけるポケットもあって、一体として管理しやすく持ち運びやすいのがよい。

世界のVIPが指名する 執事の手帳・ノート術

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