筆者はセレンディピティを捜し、人生を変えるような一冊の書物との出会いを求めて本屋巡りをすることを趣味にしていた。学生時代は通学路に梅田の紀伊國屋書店や旭屋書店があった。岡山市では町自体が小さいので黎明書房、吉田書店、紀伊國屋書店や丸善をはしごできた。
得られたものも多かった反面、これは恵まれた環境ゆえの幸せであったことに気がつく。当地では天神のJUNKUDOまで地下鉄を利用して30分かからないが、以前野良仕事の通勤路であった頃はともかく、この数年間、本屋さんに行くためだけに外出するような贅沢な時間の使い方はまずできなくなった。
そのかわりにamazon.co.jpか日本の古本屋で本を買っているのであるが、昨今宅配業者さんの過労が問題になっている。１冊本を注文する際に、同じお店の在庫を検索して関連図書などをおまとめで買うと、梱包と配送の手間が一度ですむ。配送料は安くならないところが多いので、三方お得とはいかないのかもしれないが、配送料無料の業者さんで単行本の専門書を５冊買って1000円程度と言うと本当にありがたい。
ただし、毎回必ずしもこうはいかないのは、古本のお値段や状態が一冊ずつ異なるからで、安いのを探して購入しようとすると複数の業者さんから買うことになるのはやむを得ない。そういう場合に、願わくは、買いたい本のリストを作成すると、業者さんの在庫リストを検索してくれて、なるだけ少ない数の業者さんから配送料込みで最も安く買える組み合わせがサジェストされ、一括注文できたりするとうれしいと思う。
