ブレスサーモ

 釣りビジョンで、厳寒期の釣りにミズノのブレスサーモという吸汗発熱素材を用いたインナーウェアを用いる紹介番組があった。10年前には洗濯槽が沸騰するのではと心配したヒートテック同様、水蒸気分子を吸着した繊維が、吸収した分子の運動エネルギーで発熱するので、熱力学的には理にかなっているようであるが、無限に発熱が続くわけではない。しかし、より薄い素材で、同じ暖かさが得られるなら、より身軽に活動できる。というのが、番組の論旨であると理解した。
 釣りの場合にはあまり運動量のない状態で寒風に吹かれ、熱の収支は圧倒的にマイナスに傾くのであろう。体表面から蒸散する水蒸気量もそれほど多くなく、吸湿速乾性能は問題にならないのであろうと思う。ところが、この時期のワークアウトで寒風を遮断できるウェアを着込んで30分も走っているとインナーが汗びっしょりとなる。頭の先から足の先まで外気に触れないように、暖かい空気をまとって移動するのであるが、冬でもそういう状態で運動すれば夏と同じだけ汗をかく。しかし、汗をかいたまま休憩していると身体が冷えて恐ろしいことになる。釣りの場合とは違って、冬でも汗対策が必要で、吸汗発熱素材以上の対策が必要であると思われた。
 というので、ある程度身体が暖まってもあまり汗をかかない程度のウェアを着て走り、逆に休憩時には汗を拭いて防風性能の高いものにくるまって暖を取るというのはいかがなものであろうかとの着想を得た。実験材料としてEcoMallで安く売られているシュラフなど、大変よさそうに思われるがどうだろうか。それもダウンの詰まったものなどと贅沢なことはいわないでも、安物でよいはずである。いつでも実験できるように、早速明日にでも一つ調達して準備しておきたい。

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