恋の浦ガーデン

 このロマンチックな地名にちなんで、かつて「玄海彫刻の岬・恋の浦」というレジャー施設で55体の野外彫刻が展示され、岬の先端には恋人の鐘があって、一緒に鐘を鳴らしたカップルは幸せになれるというような伝説があったが、バブル期をすぎて入園者数が低迷、2001年に閉園後廃墟スポットになっていたようであるが、2008年からモータースポーツ、バーベキュー、オートキャンプ場を売りにリニューアルオープン。ただし入園者が押しかけるという状況にはない…というような情報はネットで検索すれば出てくるのでここには再録せず。
 14時23分に入り口の建物から入園。入園料500円。彫刻は撤去されずに設置されたままである由。首都圏ならともかく、一か所で55体もの彫刻をかためて鑑賞できる桃源郷が、こんなに近くにあるとはもったいない限りである。広いのでカートの使用を勧められるが、謝絶。彫刻の森の一部は「草が茂って」立ち入り規制がかかっているということであった。廃墟になっていた期間もあるし、営業方針がかわって「彫刻の森」を整備する人手の確保も難しいのであろうと想像された。
 入り口から緩やかな起伏のある道を歩いて彫刻の森入口に到達。入り口には男衆の彫像が多いのであるが…階段を登り丘を切り拓いた広場に数体の彫像を発見してこれを撮影。森の中に次々彫刻が現れるので、どんどこどんどこ撮影。休憩もとらず水を呑むのさえ忘れて撮影して、彫刻の森の出口を眺望できる所まで出てきて、荷造りヒモで結界が張られているのにつきあたる。なぜ出口に向けて通せんぼされているのかとしばし考えて、どうも規制区域に迷い込んで通り抜けてしまったらしいことに気がついた。そのヒモから外れて近くに落ちて雨ざらしになっていた張り紙によると、スズメバチが巣をかけていることが、規制の本当の理由らしく、震え上がる。夢中で撮影している間に、アブの羽音がブンブンいっていたような気もするが、ほんとうにスズメバチの巣に接近して襲われたら生命はなかったに違いない。無事結界から生還できたのは僥倖としか言いようがない。
 ということで手もとの記録によると、彫刻の森内に47体、ガーデン入り口に2体の計49体を確認。残り6体は「恋人の岬」にあるのかもしれないが、すでに16時近く、歩き続けで足の痛みも出てきたので、辞去して湾沿いの道を引き返す。ちょうど大潮にあたり潮干狩りの人多し。時間の余裕がなくなったので、第2の予定地はスキップして、そのまま津屋崎橋を渡り、橋の袂で休息してから、17時23分発の5番バスで福間駅に戻る。19時頃疲労困憊して帰宅。
 今回は公共交通機関を利用して、バスを待つ時間と徒歩での移動時間がかなり鑑賞時間を制限したと感じた。Google mapによれば、かのエルドラドまでは38 km。海岸線沿いに走ればアップダウンはないはずであるが、はたして長征一式で往復することはできるであろうか。と思って検索してみると福間駅の横にたしかにサイクルポートがあった。社会実験はまだ継続中とのことなので、次回はぜひこれを利用したい。

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