今年はCanonもミラーレス一眼を発売するらしい。これで各メーカーが35 mmフィルムベースの写真システムのくびきを一応は離れたわけであるが、これまでに生産したレンズという資産があるから、すぐに新システムに乗り換えるという訳にはいかず、もう少し時間がかかるのであろう。
また、今年は各社からフルサイズ(35 mm×24 mm)のセンサーのデジタルカメラが続々と出ているらしいと聞いた。もともと銀塩の35 mmという画面サイズは、銀粒子のサイズとの兼ね合いで実用上十分な空間分解能(巨大なポスターを作る際にもジャギらない)を持っていることから支持されてきたわけである。微粒子フィルムにおける銀粒子とCCDの画素を形成するフォトトランジスタの空間密度が同等なのかどうか、筆者には知るすべはないが、すくなくともフルハイビジョン画面の画素数が1920×1080 pixel、ざっと 2 Mpixelであって、一般の方にとってこれ以上の大伸ばしは現実的にはありえないことを考えれば、今のシステムでもオーバースペックである可能性は極めて高いように思われる。
さて、デジタル一眼の世界では異例のロングセラーとなったDMC-GH2の後継機種が発表された。まだ国内での発売開始は未定とされている。現在GH2で使用しているケーブルレリーズ(DMW-RSL1)が断線してしまって使えないのであるが、GH3でも使えるのかどうかには関心があった。仕様表を見てみると、そのまま使えるので、修理するにしても新調するにしても安心したが、その一方で断線しやすさが改良されないのは困るということでもある。なお、WiFi経由でスマホからワイヤレスレリーズできるという新機能が搭載されているらしいのであるが、筆者のスマホは時に応答しなくなるし、バッテリのもちにも不安があるから、ここは確実なワイヤレリーズでいきたいと思う(GH3が買えたらの皮算用である)。
また、Lumix Gシリーズの機種によってバッテリが異なるので、新機種移行の都度純正の予備バッテリを準備しなければならない可能性もあって、頭の痛いところである。バッテリについては仕様表に型番が明記されていないので、まだドッキリの可能性があるということだ。
一方、インタバル撮影と電子シャッター無音撮影ができるのは歓迎である。インタバル撮影は、一定間隔でレリーズしてくれるもので、流れるような星野、雲の湧き上がる風景、朝顔の開花、それにセミの脱皮などを撮影するのに必須の機能である。また、無音撮影は、脊振周治院のフロントヤードで流星群の輻射点付近を連続撮影する時に、ご近所にご心配をおかけせずにすむ安心がある。発売されたら、これまで使ってきたG1、GH1とGH2を下取りに出してでも買いたいものだ。