版にこだわる

 十年前には、刷が違っても値段一緒とくちびるをとんがらせていたまん中の子が、大学のゼミで某小説家の小説をとりあげることとなり、市立図書館で、昨年当地の地方新聞夕刊に連載された初出テキストをコピーするために一時帰省するというようなことになった。単行本化される以前の初版に相当するテキストを得るためだけではないとはいえ、こういうガクモン的な調査旅費の使い方は好ましく感じられるのである。

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