低レベル放射能とどのように向き合うか

 先週は世田谷区でホットスポットが発見されて、大変世間の注目を集めた。しかし、結果的には由来は福島第一ではないことが判明した。
 こんなことを書くと恐縮であるが、草下英明氏の《鉱物採集フィールドガイド》に「ブラジルの山岳地帯にパソ・デ・カルダというところがあるが、なんと一時間当り二・八ミリレム、一年間では二万四〇〇〇ミリレム!!となるものすごい放射能地帯があって、ちゃんと人間も住んでいるそうだ。そこに茂っている植物の葉は、放射能を帯びていて、フィルムに重ねておくと、光を当てなくても、植物のシルエットが写るという。」という記載があることを思い出した。
 この地の人や暮らしが取材され紹介されたことはあるのだろうか。ちなみにgoogleではブラジルの「ガラパリ(現在は再開発が進み海岸だけが自然放射線の高い場所として残っている)」は出てきてもパソ・デ・カルダは訪ねあたらず。山岳地帯に海岸はあるまいし、きっと別の場所に違いない。草下氏ご存命ならば不謹慎と怒られたかもしれないが、過敏な拒絶反応でもなく、根拠のないイケイケでもなく、正しくリスクを認識するために、experiment by natureに学ばなければならない。

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