出発

 サイアンティフィックミーティングに出展するポスターを作るのに、データ解析が終わったのが出発前日の夕方で、ヒートマップを作って貼りあわせ、大型プリンタから出力し終わったのは明けて出発日の朝の8時であった。
 そのまま飛行場に向かうことにして、くるくる巻にしたポスターをバズーカ砲のようなケースに収め、背中にしょって帰宅。いそいでシャワーを浴び、パッキングをすませる。
 仮眠ののちCEOに第一ターミナルまで送ってもらう。チェックインカウンタで優待チケットを購入し、お隣りでバゲジチェックイン、2階に上がってセキュリティチェックイン。ふだんより一日前の日程から参加するため、顔見知りとは乗り合わせず。
 JAL3533便E-140の2K席に搭乗。定刻よりも2分遅れでの離陸である。飛行コースは、鳥栖か熊本上空まで南下して偏西風に乗って広島、出雲経由で能登半島をかすめて新潟あたりから太平洋岸に抜けるというものであった。途中広島あたりまでは快晴であったが、八雲湧く出雲あたりから降下中のヨネザアド大陸上空まで、地表は八重垣の雲に覆われていた。雲の下に出ると、田植えのために水をはった田んぼが銀色に鈍く光っていて、これはまるで賢治のグスコブドリにでも出てきそうな光景であった。しかし、ヨネザアド上空ではかなりの揺れ。完全に徹夜して2時間程度しか仮眠をとっていないわりには少しうとうとした程度で仙台空港に着陸。天候は小雨、外気温13℃。
 バゲジチェックアウトの後、仙台空港駅から仙台駅へ移動。はやかけんが使えたのは、Suicaと相互乗り入れしているのであるから当然ではあるが、やや驚きあり。軌道が良いのか手帳に書く字がまったく乱れないくらい振動が少ない。
 仙台駅構内のみどりの窓口で目的地までの東北新幹線往復きっぷの発券を受く。はやてに乗車。20年ほど前に郡山仙台間の東北新幹線に乗車したとき、お隣りのおじさまが、席を間違えていると言ってくれているのが全く聞き取れなかったトラウマがあって、とーほぐ語を聞き逃すまいと緊張していたが、今はほとんどの方は標準語でしゃべっておられるようである。約1時間の行程で途中うとうしながら、盛岡ステーション着。

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