トンデモ話検出キット in 《カール・セーガン科学と悪霊を語る》

 午前中の営業後、HP miniと超小型青葉レシーバーの代金を銀行ATMからGenoさんの口座へ振り込み、郵便局で「田の神さぁ」の代金を美夜古書房さんに振り込んで第2オフィスに移動し、書類書きに専念しようと思ったら…
 ホットパンツをはいて現れた若い女性が、お隣のシートで待っていた男性と向かい合わせでご着席になり、話しこんでいらっしゃる。カレがクスリ関係で牢獄につながれているというお悩みを開陳する彼女に、魂が七の倍数の日に審判を受けるというようなお話から入っていくのが、この男性の(筆者のにはあらず)営業活動であるようなのである。人の魂のバックドアをこじあけてログオンを試みる声のなんともいやらしい響きが耳について、集中がそがれてしようがない。
 こういうありがたいお話をトンデモ話と謗ると、人の情も解せぬ鬼のように思われるに違いないが、あたかも善良なふりをして人の心の弱さにつけこむトンデモストーリーテラーこそ最も卑劣な鬼であると筆者は思う。いずれにしても、筆者にとって不快な話を延々聞かされるのはレリジャス・ハラスメントである。どこかよそで話してほしいものであるが、そういうわけにもいかず、せめて席を移動しようにもコンセントのある席は埋まっているので、早々に退散。
 それで、わが身をふりかえって、似非科学にもとづく営業をしていないかどうか、自己点検ができるスタッフが一体何人いるのだろうかと考えてしまうのである。自分も含め、研鑽がいきとどかず、証拠もない思いこみや聞きかじりをあたかも真実であるかのように騙り、自分では善をなしたと勘違いしているだけなのではあるまいか。
 とややメタな思考を展開するうちに、生涯最後の本書にいわば遺言としてトンデモ話検出キットを書きつけた青眼氏と本年初めに人生をフィニッシュした学友のことが連想されてくる。[本]

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