日没算

 日が西に傾きかけた頃、ベンチで小休止しながら、この間見たとき太陽が能古島に沈んだのがやや残念であったことを思い出した。贅沢は言わないが、さすがに水平線に沈むところが見たい。幸いに本日は快晴である。さらにポケットにはクリノメーターが入っているので、方角を調べることも可能である。能古島志賀島との水道への日没を見られる場所を探すにはどうすればよいか。松の枯れ枝で地面に書いて考えたのは概略次の通り。
 天の赤道と地平線のなす角は福岡市の北緯(33°)と等しく、太陽は1年周期で天の赤道から南北に23.4°の幅の(春分点を原点にすれば)サインカーブを描く。したがって、春分の日から47日目の本日は太陽が天の赤道から23.4 * sin(47/365*2π)°北にずれる。それが、地平線に対して33°傾いた状態で水平線との交点が真西からどれだけ北にずれるか予測できれば、その角度で水道を見通せる場所に立って、余裕で撮影の準備ができるということだ。どのくらいの精度で計算しなければならないかは、ちょっと暗算が難しい。
 というので、予報位置で水平線に日没が観測されたかというと…クリノメータの方位磁石が、しまいこんでいる間に磁石がダメになってしまったのか、くるくる回転するばかりで安定せず。真北は詳らかならず。ということで撮影はまた今度。[アマチュア測地学]

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