執筆

 この1週間は本店営業部と執務室(と敷地外のオフィス)を往復しながら、月末締切の原稿を進めてきた。原稿そのものはオンライン(Dropbox)に置いてあるので、オンラインの場所で言葉2007がインストールされている環境ならば、どこででも作業が進むのである。しかし、オフラインでは紙焼きで作業せざるをえない。きりのよいところでオンスクリーンで推敲したのをまとめてsaveして、プリントアウトした束を持って敷地外のオフィスに移動していた。
 本日はたまたま本店営業部にクライアントがなかったので、終日執筆に専念できるかと思いきや、来週後半の出張の間の会議の代理出席者の手配や資料作成、高圧破砕装置の試用の打ち合わせのメールのラリーなどでエフォートの70%くらいもっていかれる。
 それでも落ち着いて俯瞰的な視点で全体の構成を考える時間が取れたのは僥倖であった。主題のあやふやさそのものは、筆者がその分野に参入した四半世紀前からちっとも変わっていないのに、テクノロジーの進歩で、その周辺の情報が爆発的に増加したため、結果的にかなり精密な議論ができることに気がつく。すなわち、四半世紀コピーし続けてきた(あえて読んだとは言わず)論文の束が、十数年前に訣別したはずの分野の理解にまったくむだなく役に立つというところが面白い。まあそれができるのは曲りなり(あるいは曲がりっぱなし)にあちこち首を突っ込んだ筆者ならではかもしれないので、こういう総説の著者に起用するとは、さすが先輩の慧眼おそるべしかもしれない。
 なんだか人生の総決算と勘違いしてしまいそうなほど入れ込んで、暫定の締め切りは超過して来月の1日リリースの公算。

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