最高級ブランドのお守り

 帰ってきて、子どもにおみやげの法隆寺の学業成就御守りを渡すと、涙が出るくらい感動している。お寺のブランドとしては最高級というわけである。
 四天王寺といい、法隆寺といい、その広大な寺所、壮麗な建築物、きらびやかなほとけのみかた、いずれをとっても単に故人を偲ぶという目的で作られたものとしては桁外れである。法隆寺は太子ならびにその子孫の祟り鎮めのお寺であったという梅原猛氏の説が今どのように受け入れられているのかは詳らかではないが、そこにお参りして怨霊を味方につけることであらたかな霊験を期待するというのは、日本人としてはまことに自然なメンタリティのようにも思える。
 ただし、そういう意味では学問の神様として高名な新興の怨霊2.0(流行の表現を使うなら)の方が、時代を下る分霊験も強いかもしれないのだが…。暫時子どもと行ってみたいお寺の話題でもりあがる。子どもいわく怨霊2.0の総本山北野天満宮大宰府天満宮今治市桜井の綱敷天満宮とあわせて三社参りという豪華さである。筆者は月並みであるが興福寺の阿修羅像。京都太秦広隆寺弥勒菩薩も、というと17年前に同行したCEOからは映画村に近すぎて落ち着かなかったとツッコミが入ったのであった。

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