Pink Floyd: Live at POMPEI The Director's Cut

 日付変更線を過ぎる頃、帰宅すると到着していたのでつい観てしまう。
 Director's Cutには、オープニングに探査機ロケット打ち上げとかVoyagerのCGアニメーションが、また曲の間にメンバーのインタビューや「狂気(The Dark SIde of the Moon)」レコーディング風景も追加されている。当時最高の機材をポンペイのコロッシアムに搬入し、演奏する様を、積み上げたスピーカーの間をゆっくりと移動していくカメラが追うシーンなどはスピーカーの数に圧倒されたものであったが、今から見れば誰でも使っていそうなPA装置なのであろう。というように、こちらは現在の目から眺められるカットである点に特徴あり。
 往時、かなり年上であったデイブギルモアが(今では筆者よりも若造のままで)、「(Pink Floydに入る前は)ボンビーだった。いや、ボンビー以下だった。ぷーたろーだったしー」などと答えているのに吃驚。当時は、「フランスでモデルの仕事をしていたギルモアがメンバーに参加して…」というように紹介されていたから。今では、「恋から」オープニングテーマのKate Bush: Wurthering Heightsのプロデューサーと紹介した方がわかりやすいのかもしれないが。
 というので、三十数年前当時、新しい表現を切り開きつつあったカリスマロックバンドの彼らが、決して超人ではなくて、マスコミの批判に悩んだり、レコーディングでNGを出したり、生牡蠣を食べて気分が悪くなったとかパイのふちの固いとこのついてないのをよこせとか言っている等身大の人間として記録されている映像に深い感銘を覚えた。風呂にも入らず観ながら入眠。[映画]

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