小惑星で世界初の土木工事をやった探査機

 ダウンロードされたデータの衝撃の解析結果が昨日発表された。「はやぶさ」は実は30分間イトカワに着陸していた由。接地してサンプル採取に到らなかったのはそれに先立ってモードが切り替わっていたためらしい。イトカワの中にめり込んでいたような計測データは、「探査機が傾斜したミューゼスの海の表面に沿って南側に移動した結果」らしいのであるが、これが本当なら「はやぶさ」は砂塵を巻き上げつつミューゼスの海をダウンヒルしたことになる。世界で始めて小惑星で土木工事をやった探査機ではないか。
 と言うのは冗談として、一度大きくバウンドしたことから考えるとイトカワ表面が底なし沼のような状態ではないのであろうが、機体に目立った損傷がないというのは意外とフカフカなのかもしれない、などと想像してみるのは楽しい。機体の一部(サンプラーホーン)を引きずった痕の画像がもし得られているのなら、それらからもいろいろな情報を読み取れるであろう。世界初の月以外の天体への着陸と離陸を成功させた「はやぶさ」の、何をやっても世界初のチャレンジは続く。2度目のタッチダウンの予定は本日夕方発表されるとのこと。
 さて、着陸前高度17 m付近で検知された障害物とは何であったのか。ごく小さな衛星、ミネルバ、あるいはそのカバーあたりしか思いつかないが。[はやぶさリンク]

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