センチメンタルな閉店

準備進行中
 「さよなら、◯田屋」と言っても廃業するわけではなく、裏手には本館襲名予定の別館も営業中であるし、新館もほぼ竣工、来月2日のオープンに向けて準備進行中なので、要するに天井の低い、古い建物の所有者がかわるというだけのこと、とあまり思い入れのない筆者などは思ってしまうのではある。ちなみに最後に足を踏み入れたのは、 Canon IVSBにフィルムをロードするために鋏を捜し回った時であるから昨年8月。屋上遊園地のさびれ具合が、家族で百貨店に行くという、すでに過ぎさりし娯楽をまざまざと語っていたなぁと思い出す。 トップブランド百貨店として天神を日本有数のビジネスディストリクトへとリードし、君臨していた象徴的な位置から撤退することに、博多っ子には格別の感慨があるのであろう。帰りのバスの乗客は、記念セールの袋を抱えた女性ばかりであったが、これはまあ、早良っ子であるわけで…。 新聞の特集など読んでみると、電車のターミナルと百貨店を一体化する構想のパラダイムは、阪急なのだそうで、そういえば建物のデザインや縦書きのネオンサイン広告など、梅田の阪急デパートとそっくりであったことに、今頃やっと気がついて、ちょっとしんみりしてくるのであった。BGMは、Roxy Music: A song for Europe, ヨーロッパ哀歌あたりがよさそうである。

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