河川に埋没したる…

 金品をもって生計を立てるのは、落語「代書屋」でおなじみのガタロウさんであるが、最近農業用水の川底などに打ち捨てられたCDの虹色を見かけることが多くなった。ここから溶出する環境ホルモンは由々しき問題かもしれないが、もしそれをクリアできて1500年後、すなわち35世紀ごろに人類が存在するならば、その未来人から見たわれわれは、ちょうどわれわれの世代からみた吉野ヶ里遺跡弥生人と同じ遠い祖先ということになるであろう。弥生時代の音楽の復元などは、これは相当に学術的でも推測の域を出ないものであろうが、「偶然洪水(か何か)で発見されたCDから、1500年前の古代インディーズバンドのサウンドが再現されました!」なんていうのが35世紀のローカルニュースで配信されることを狙っての埋没なら、これは下手なタイムカプセルよりも確かな文化財になるのかもしれない。

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