イ・ユンボギの日記

 大島渚監督の、この白黒写真のスライドショーの映画は、ちょうど3年生のとき、担任の先生の推薦で読んだ「ユンボギの日記ーあの空にも悲しみが」の、言葉でしか理解できなかった部分を補完するものであろう。
 両親の世代のように、少年少女時代に戦火の中を逃げまどったわけではない筆者にとって、ユンボギくんのような窮状を目の当たりに見聞することはなかった。けれども、その記憶はまことに鮮やかに人々に語り継がれ、脳裏に刻み込まれていた時代であったと思われる。悲惨な戦争を繰り返してはならないとの願いを国民が共有していた時代精神の象徴が「二十四の瞳」や「ユンボギの日記」ではなかったかと思われる。
 ユンボギさんのその後の人生行路や本国で「日記」は読み継がれているのか気になる今日この頃であったのだが、先週ホストした**さんのような若い世代にとっては思い出したくない過去になっているのでは?との危惧もあって、躊躇したのであった。
 夏休みの読書感想文のネタとしても遅すぎ…。
 

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