目下Amazon.co.jpから到着を待っているこの本を引き合いに出すのは単なる例えであって、出版元や訳者の方を非難するつもりは毛頭ない。非常に定評ある教科書の著者が、ほとんど予備知識のない人を対象に書いた入門書で、パラパラ見るにとても分かりやすそうである。人生を変える本というのは、筆者の場合にも何冊か存在するが、この本からそれらと同種のオーラを感じているのかどうか、まだ確信はもてない。
さて、ピアレビューでなく、誰でも何でも掲載できるインターネットというものの、不確かさが強調されることはよくある。実際には、活字であっても校正のできていないひどいものもあれば、掲載内容がそのまま出版されるような素晴らしいwebサイトだってあるわけで、どういうメディアでpublishするかというのは些細な問題だと思う。
でもまあ、せっかくカバーに出版元のwebサイトURLを印刷するのであれば、正誤表くらい掲載しておいてもらえると、それぞれのメディアの良いところを、それぞれ活かせるのになぁ、と感じた。私家版で出しておくというのは、イヤミであろうか、あるいは、著作権侵害になるのであろうか?
それにしても、書名で検索すると、ブックセラーのサイトばっかりリストアップされ、当サイトも片棒担いでないわけではないから大きなことは言わないつもりであるが、売ってから後の(お金にはならない?)ページがもっとクローズアップされた方がよろしくないかと心配になる。購入するのは一度でも、正誤表はいつも見るのであろうから。