何回か見た印象から推測するに、全体に金属係数の高いカメラで、質感としては革というかガッタパーチャが貼ってある昔のカメラの体裁に見える。また、レンズの上に丸いファインダーがあるのが特徴である。
年代考証的には、'70年代以降、この手のコンパクトカメラはプラスチック化しており、金属外装というと数えるほどの「高級コンパクトカメラ」のみである。そして前面のデザインのイメージが合致するような機種は見つからないようである。
また、'60〜'70年代にかけてのカメラはセレン露出計を内蔵しているものが多いので、ライトブロックのようなモコモコの受光部がついていることが多いが、どうもその受光部らしきものは見えない。
さらに背面から見るとファインダーアイピースが向かって左寄りについている。'70年代のストロボを内蔵するようになったピッカリコニカ以降のカメラでは、背面から見て左ギリギリにストロボユニットが組み込まれる(これはストロボ光がレンズ本体に遮られないよう可能な限り離す必要性から)ので、このような設計のカメラはピッカリコニカ以前のものか、あるいは故意にストロボを外付けにするスタイリッシュなカメラということになるが、外装全体から受ける印象としては'50年代のカメラで、Contaxレンジファインダー(かそのクローン)という印象である。
と言うようなことで、こういう年代で、レンズの上の丸いファインダー窓の特徴のあるものを探すと、Canon VT(1956年8月発売)あたりのCanon VまたはLシリーズということになるのだが、やっぱり違う。Canonレンジファインダーシリーズにしては小さすぎるし、ファインダーの横にはストロボも作りこまれているようだし。デジカメなのかなぁ。
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