スターフィールド撮影2025 (9) 第十夜・大星夜

 移動性高気圧に覆われ、冷たい風の吹く快晴のお日和となった。
 来週の白いアサインメント案件の準備を進めながら、時々外に出てこの天気が夜までもつようにと念じなる。日没後も快晴が続くのが、奇跡のように感じられてうれしい。
 CEOはご楽友に企画していただいた還暦祝賀会におよばれに行って不在のまま、観測地の消灯スケジュールにあわせて出発。
 北天半分は市街地の光害の影響を受けるので、南天から天頂を見上げると、かに座、しし座が西に沈みかけ、初夏のおとめ座も油断しているうちに沈みかかり、さそり座が地平線から顔を出す季節となった。
 Eyes on the Sky with David FullerのFree Star Chartsのプリントアウトをクリアファイルにセットしてガイドチャートにしている。明るいところでは、星をつなぐ星座の線や天体名の表示などを、少し目障りに感じなくもなかったが、屋外の赤色ヘッドライト下ではちょうどよい見やすさとなって、大変心強い。
eyesonthesky.com
 指がPENTAX KPの操作系を大体記憶してきて、自分でも大変頼もしく思いながらも、アストロトレーサー機能を覚醒させるために必要なキャリブレーションが一発で決まらず、少しモヤモヤしながらうまくいくまで繰り返す。
 りょうけん座M51、おとめ座ソンブレロ星雲、こと座M57、ヘラクレス座M13、さそり座アンタレス周辺領域、いて座の銀河などを夢中で撮像。
 梅雨入り間近で周囲は蛙の読経に包まれる。夜半をすぎるとちょっとした冷え込みになって、昨年の秋からショルダーバッグに入れたままのホッカイロをありがたく使用。幸い撮像レンズの結露はなし。
 4時間あまり撮像を続けた後、外部電源コードを通して本体電源を供給したバッテリには81%の残量が表示されており、これなら朝まで撮像できる!とうれしくなった。

 むしろ撮像終了の合図は、GPSユニットの電池切れアラートであった。新品の単4アルカリ電池をセットして撮像を続けるうちに点滅するようになった。GPSユニットの電源が落ちるとアストロトレーサーが機能しなくなり、単なる流し撮りになることはすでに経験ずみである。電池を入れ替えて三脚から取り外し、キャリブレーションをやり直すのが大儀に思われ、ここが撤退の潮時と判断した。
 なるだけ途中で交換せずにすむ電池を準備しておくことがアストロトレーサー撮像の成否を握る鍵といえるのかもしれない。 次は、梅雨の晴れ間に夏の銀河やいくつかのメシエ天体などを撮像するようになるのだろうか。
 

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