紫金山ATLAS彗星(C/2023 A3)(1)・月を射抜く(3)


 本日も快晴に恵まれるが、年金生活の筆者は2日連続の島通いの運賃でお小遣いを使い果たし(というのは一種の比喩である)、本日は運賃を使わずに行けるところで撮像することとなった。
 日没直後に観測地点に行ってみたら、強い北風で、ソルトスプレーを浴びながらスマホで金星を撮っている方がいて、あとから釣り客が何人か来られたが、みなさん日が落ちて寒くなる前に三々五々退散された。つまり、彗星を狙っているライバルは誰もいない!ということらしいのだった。
 日没後22分(18時11分JST)くらいで芯のある核のまわりをぼんやりした光が取り囲んでいて、上向きに尾が二本伸びているように撮像されはじめて驚く。双眼鏡でも視認できるのを確認した。肉眼では少し厳しいかもしれない。そのときの画像の一部(ほぼ35 mm レンズ換算で80 mmレンズの画角相当であろうか)を切り出して貼ってみた。参考のため地平線相当の風景を残していて、このときから38分で地平線にへばりついた雲に入って見えなくなってしまった(日没後61分くらい(18時49分JST))。なお、コントラスト等の調整は行っていない。露光量を増やしすぎると薄明に埋もれるし、少なすぎると薄明も彗星も写らなくなるので、撮像光量を調節して撮るのがよさそうに思われた。テイルは上方の雲のさらに上まで伸びているようにうかがわれた。これから成長していくのかどうかわからないが、明日の使用レンズ選びの参考になれば幸いである。
 かく言う筆者も、はじめちゃんさんの「焦点距離38 mm, F3.8の自作アクロマートレンズでISO 200の設定で露出 2秒」が大いに参考になった。レンズキットについてきた14-42 mm f4.0-5.6ズームレンズを使った。1/4秒より長い露出では三脚を立てていてもレリーズボタンを押す時に画像がブレる。使用カメラによるが、筆者愛用のカメラではスマホと連携してリモコンでレリーズできるはずだったが、それをWiFiBlueToothかでつなぐ段取りが曖昧で、結局いざという時に使い物にならなかった。明日に向けて、少し研究しておく必要があるが、明日は午後から曇りで明後日は雨の予報である。
 なにかいいことがもう一つ起こりそうな予感がして、少し居残ってみたら、生涯二回目のmoon shotが撮れて、望外の喜びとなる。

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