愛好者三號をもってしても、燈台放送がうまく受からない。一度明け方に夢か現か聴こえたように思うが、それ以降はかばかしくない。出力が小さい上に、分刻みで発信場所が変わって行くので、指向性アンテナでうまく追尾できないということなのであろう、と考察して、天皇誕生日に*マダ電機に出かけて同軸ケーブルを10 m、800円ほどで購入してきた。
磁界型微小ループアンテナを作ろうというのである。ネットにはアマチュア無線家の方々をはじめとする多くの先達が、様々なアンテナを製作して報告しておられる。広い帯域で使えて、製作が簡単な受信専用のアンテナとして、磁界型微小ループアンテナに目をつけていた。製作方法も色々あるが、筆者が注目したのは半田付けも不要でできてしまう不平衡型のものである。よくばって直径1 mのループをこしらえた。DE-1103アンテナ端子につなぎこむために、ダイソーのモノラルのイヤホンコードを使って、2か所だけ半田付けをした。テスターが届かないので、ホット側とグラウンド側の区別ができず、適当に指で接触させて聴いてみて、良さそうな方でつないでみたのである。
愛好者三號の方は、受信周波数を1669 kHzに合わせるのだが、通常は中波帯の受信には内蔵バーアンテナを使ってしまうので、裏ワザをもって外部アンテナ使用モードにする。ネットの評判では家の中の電界ノイズを拾わないので、大変静かで高感度ということであったが、脊振周治院1階南東隅ではかなりノイジーである。テレビをはじめとする電子機器の電源を落とすと少し改善はする。それでも、燈台放送がやかましく入感するということはない。最も近い「わかみや」でさえ、ザーッという雑音の中で何かしゃべっているような気がする程度なのに、それはそれで感激なのである。屋根より高く掲げるとどうなるか、とか、別のタイプのループアンテナで、バリコンをつけて共振させればもっと明瞭に聞こえるのではないかとか、うまくいかないからこそ次の実験計画を考えるのが楽しみということである。